「高杉君、ここが君の教室ですよ」
孫でも見るかのようなおじいちゃん先生の柔らか笑顔で、ちょっとだけゆったり動いた俺の鼓動。
それなのに
3年3組のクラスプレートが、目に入った瞬間。
俺の心臓は、逃げ出しそうなほど早く駆けだした。
ついに、この瞬間が来てしまった。
この教室に入ったら、ずっと会いたかった明梨ちゃんに会える。
でもでも、どうしよう……
心臓のバクバクが止まんない……
明梨ちゃんは俺のこと、まだ怒っているかな?
俺、明梨ちゃんを見て、ニコって笑えるかな?
緊張バロメーターが振り切れ寸前。
そのとき先生が、教室のドアを開けた。



