そんな過去を思い出し、胸がぎゅーっと締め付けられていると、珀ちゃんが真剣な瞳でまっすぐに私を見た。
「明梨は気づいてたか? 司会に一直線だったお前は、俺の最大のライバルだったって」
「ライバル?」
「お前さ、小さいころから桃華さんみたいな司会者になるって夢追いかけて、ひたむきに努力してただろ?
一緒に遊んでても、頭ン中は『司会』と『母親』だけだったりしてさ」
「そこまでは……」
「俺には、夢に向かって突っ走ってるように見えたけど。遊んでる時でさえ、早口言葉でなにかブツブツ言ってて。中一の時なんて、誰にも相談しないで、アミュレットの司会をやらせてくださいって乗り込んで行ってさ」
「あの頃は……絶対にお母さんを超える司会者になるって、気負ってたから」



