お母さんの指示に従わないと怒られる。
そのことに反発を覚えて。
お母さんを見返したかった私は、アミュレットのライブで司会をさせて欲しいとお願いに行った。
でも司会経験を重ねても、お母さんからの小言はなくならなかった。
逆にうるささが増しただけ。
『明梨の普段の司会は、お客さんの心に響かない。このままだと「あの司会者、思ってもないことをマイクでよく言えるね」って、お客さんに冷ややかな目でみられるよ』
そうお母さんに言われて。
その言葉の棘が胸の奥に刺さったまま、どうしても抜けてくれなくて。
アミュレットのライブ本番。
お客さんの視線が怖くなった私は、ステージから逃げ出した。



