「明梨ちゃんも、こだわりが強かったよね。よくマトイとケンカしてたし」
「だってマトイ君。わかった、わかった!って言うのに、全然わかってなくて。打ち合わせと、違うことばっかりするから」
「今でもスタッフ泣かせだよ。マトイは」
「でも今思えば、予測不能で破天荒なところが、マトイ君の魅力だったんだよね。
当時の私は余裕がなくて、マトイ君の魅力を消しちゃっていたんだなって思うよ」
「ほらね。やっぱり明梨ちゃんは、普通の司会さんとは全然違う」
「え?」
「アミュレット愛がここまで強い司会者さん。他にいないからね」
大きな瞳が見えなくなるほど、思いっきり微笑んだ雅くん。
その笑顔にドキドキさせられ。
ゾクゾクさせられ。
心臓から送り出された血液が、沸騰しそうなほど熱く、体中を駆け巡りだした。
ダメだ。
雅くんの満開の笑顔。
気を抜くと、私の心の奥までしみこんで、とろけそうになる。
話題を変えなきゃ!
私はチョコが乗っかったご飯をかき込むと、うつむきながらつぶやいた。



