へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目


「明梨ちゃんも、こだわりが強かったよね。よくマトイとケンカしてたし」


「だってマトイ君。わかった、わかった!って言うのに、全然わかってなくて。打ち合わせと、違うことばっかりするから」


「今でもスタッフ泣かせだよ。マトイは」


「でも今思えば、予測不能で破天荒なところが、マトイ君の魅力だったんだよね。
当時の私は余裕がなくて、マトイ君の魅力を消しちゃっていたんだなって思うよ」


「ほらね。やっぱり明梨ちゃんは、普通の司会さんとは全然違う」


「え?」


「アミュレット愛がここまで強い司会者さん。他にいないからね」



大きな瞳が見えなくなるほど、思いっきり微笑んだ雅くん。


その笑顔にドキドキさせられ。

ゾクゾクさせられ。


心臓から送り出された血液が、沸騰しそうなほど熱く、体中を駆け巡りだした。



ダメだ。

雅くんの満開の笑顔。


気を抜くと、私の心の奥までしみこんで、とろけそうになる。


話題を変えなきゃ!

 
私はチョコが乗っかったご飯をかき込むと、うつむきながらつぶやいた。