へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目



「それって、褒めてくれてる?」


「当たり前だよ。俺、めちゃくちゃ褒めてるからね。伝わってない?」


「だって……職人って……」


「俺の例えが悪かったね。ライブの演出家って言った方が、わかりやすいかな。
だって明梨ちゃん、本番直前で俺たちの登場の仕方が変わったりすると、考えてきた曲紹介を変えたりしてたでしょ?」


「それは、用意していたセリフがなんか違うなって思ったからで。マトイ君は特に、ライブ直前にむちゃを言うでしょ?
両サイドから2人ずつ登場して、さわやかにハイタッチする予定が、連続バク天ができるようになったから、今からやってみたいとか言うし。
 
(はる)くんだって、しんみりした表情で登場予定が、かわいい子が客席にいたから、思いっきり笑顔で手を振りたいとか言い出すから。

私が用意したセリフのままじゃ、違和感が出ちゃうって思えて……」


「アハハ。そんなこともあったね。気分次第で直前変更なんて、今もあるけど。マトイも春輝もマイペースだから」