「雅、そんなにいじけるなって。お前さ今日何時まで暇?」


「特に予定はないから、何時まででも大丈夫だけど」


「じゃあ、うちに泊まっていけ」


え? いきなり?


「珀斗くんの家族に……ご迷惑じゃ……」


「俺ん家なんて、TODOMEKIの奴らがしょっちゅう泊まってるし、問題なし。バイク荷ケツで、お前ん家に荷物を取りに行ってやるから」


「ちょ……ちょっと。本気なの?」


「ああ。おふくろに言って、お前の(めし)も用意させる。あっ」


「……なに?」


「おふくろ、お前のファンだわ。ウザかったら逃げろよ」


「珀斗くんのお家の中に、逃げ場なんてないじゃん!」


口を尖らせた俺。

それを見て、プハッと噴き出した珀斗くん。