「だってあいつ、毎日欠かさず早口言葉とかボイストレーニングやってんだぜ」
え?
まだ、司会の勉強は続けているってこと?
「ニュース見てる時だって、アナウンサーの後に続いて同じことブツブツ言ってるしさ。それって明梨の中で、まだ夢を諦めたくないってことじゃねえの?」
全然気づかなかった。
明梨ちゃんが本当は、司会者になる夢を諦めていなかったなんて。
「ごめん。明梨ちゃんを放っておいてあげてなんて、無責任なこと言っちゃって……」
「いきなり謝んな。調子狂うから」
「もう一度明梨ちゃんがマイクを持てるように、俺なりに考えてみる」
「一人で考えても、どうせ良い案なんて出ないだろ? 雅は、アイドルバカっぽいし」
「アイドルバカって。珀斗くん酷いじゃん! 俺、そんなこと初めて言われたんだけど!」



