へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目


さっきまで七福神並みの満開スマイルを見せていた人と、同一人物とは思えない。

冷汗が垂れるほどの威圧感。

オドオドを隠しきれない俺。

……魔王降臨?!


「十環さん、雅をビビらせないでくださいよ。こいつはTODOMEKIの奴らとは、違うんだからさ」


珀斗くんの声を聞いて、ハッと目を見開いた明梨ちゃんのお父さん。

憑りつかれていた悪魔が、いなくなってくれたらしい。

目じりを下げ、穏やかな笑顔を浮かべてくれた。


「怖がらせちゃってごめんね、雅くん」


「……いえ」


「二人とも頑固なとこがあるけど。これからも明梨と桃ちゃんのことを、よろしくね」


「はい」


俺は明梨ちゃんのお父さんに、軽く頭を下げる。

「雅、俺ん家こっち。中行くぞ」

促されるまま、珀斗くんの家の玄関をくぐった。