思いがけない不意な私の行動に、最初は少しうろたえた朔夜


その手が私の後頭部に回されて、いつの間にかされるがまま

どんどん深く、深く溺れていく…




だんだん体が傾いて、ゆっくりと離された唇


見上げた先には、熱をもった朔夜の瞳


しばらくその瞳を見つめていると、朔夜の形のいい唇が動いた





「美月… いいのか…?」





小さな小さなその声にうなずいて、

揺れる瞳を見つめながら答える





「私、汚れてるけど、汚いけど…


朔夜になら、全部見せていいって思えるの」





「汚くなんかねぇよ…

俺は、美月のすべてを愛してる」





朔夜は、私のお腹や背中の傷ひとつひとつにキスを落とした





優しさと愛を感じたその夜、


私は初めて、身体を重ねることの幸せを知った