「ありがとね!匠兄!!」
「……うん。」
元気いっぱいに微笑む未茉に匠は選び悩んだプレゼントにホッとした。

「なぁーんか、女っぽいプレゼントばっか貰っちゃったなぁ~」
しみじみとみんなから貰ったプレゼントを見つめると、
「昔は誕生日プレゼント、ラジコンとかで喜んでたもんな。」
「今でも喜ぶよ!瑞希達とラジコンやるし!」
「マジか・・・。まぁ、昔からままごとや人形よりラジコンとか好きだったもんな。」

「おう好きだったな~!子供の頃さぁー、一緒に秘密基地作ったよねっ!?」
「作った!ははっ。」
「あたし学校いるときも一日中、秘密基地が荒らされないか心配しててよ~」
「してたしてた。未茉侵入者を防ぐために落とし穴まで作ってさ、犬の散歩に来たじいちゃんがまんまと落とし穴に落とさせて怪我させてさぁ~~」

「あはははっ!!!懐かしい~~!!!あのおじいちゃんとこの前会ったよ!」
「本当?元気だった?」

幼馴染みで瑞希和希とかと常に一緒に遊んでた健と匠との幼い頃の幸せな記憶がよみがえる。


「あの頃は一緒にいるのが当たり前だったな……」

「うん。」
「寮に入って離れてると色々考えちゃって…きっと俺の方が離れられなくなってるんだな……」
ふと感慨深く呟く匠に未茉は寝そべりながら彼の手を握り、

「あ?何、そんな寂しいこと思ってたわけ?」

「え……いや。」
「だから転入とかそんな変なこと言ってたんだ?」
「いやそれとは違」


「匠兄とは絶対離れることないよ!心はずっと繋がってるもん!」

ギュッ……とその大きな肩に抱きついて頬をくっつけながら笑う未茉に

「大好きだよ。」

久しぶりに密着された体が昔とは違う感触がしたことに匠は驚き、身体中が脈打つように熱くなった。
彼女の薄着のシャツとショーパンから出る素肌の感触に

「……ッ……」
ありえない鼓動の早さに匠自身も驚き、その音に気づかれないように、思わず勢いよく未茉の体を振り払った。