TIPOFF!! #LOVE SUMMER






「吉沢さんっ!!もっと早く!!!」
翌朝も女子バスケ部は早朝6時から活気づいていた。
未茉は体育館で一年女子に手を叩きながら大声を出し、体全身で指導してく。

「お…おい。バスケ部インターハイ終わったんだよな・・?」
「なのになんだ朝から試合前のようなこの迫力は・・」
体育館前を通りかかった予選前の陸上部ですら圧倒されてしまう程の気合いの入れようだった。


「気になるの?」

「橘…!」
足に包帯をして松葉杖で体育館を覗く前原に橘は尋ねた。

「前原さ、よくこっそり白石の練習見てるよな。」
クスッと笑う橘に、前原は睨み立ち去ろうとした時、

「白石がな、一年でもレギュラー取るぞ。って自分の練習そっちのけで夜までこんな感じらしいぞ。」

「また無駄なことを。」
と言ったものの、一年女子達の動きは前原の目に見えるように上達してるのがすぐ分かった。

「お前もあんな風だったよな。」

「……」

「鈴木さん達は優しかったけど、その前の三年に超イビられてコートも使わせて貰えなかったじゃん。今の二年。」

「……」
「でもお前が中心になってスタメン取るぞって今の二年まとめてああやって寝る間を惜しんで練習したじゃねーか。」

汗を流して必死に動きながら教える白石をどこか過去の自分と前原は、重ねて見つめていた。


「チームはライバルであっても、敵じゃない。仲間だぜ。」

「……!」

「一年の時に言ってた自分の言葉を思い出せ。」
ポンッと肩に手を置いて去ってく橘に
「触んな…」
知ったような言い振りに睨みながらも、どこか素直になれない雁字搦めの自分にも嫌気を感じながら呟いた。