「やっほーいっっっ!!!ろーほー!!ろーほー!!」

職員室から未茉はバタバタと音を立てて駆け足で教室へと戻ってきて、

「なんだよ騒がしいなぁ。」
「聞けっ!結城!!」
「あ?」
「聞いて驚けっ!なんとバスケ部夏の合宿先変更っ!!!」

「え!?どこだ!?」
机で漫画を読んでた結城もその朗報に興味津々に顔を上げた。

「キタローも聞いてっ!!」
栄養科学の勉強をしていたキタローの肩を引っ張り、

「なぁーんと念願の軽井沢に決まりましたっ!!!」

黒板に大きな字で軽井沢と書いてVサインをする未茉はいやっほぉーいっ!!とジャンプする。

「「マ……マジかっ!!?」」

結城と三上は声を揃えて驚き、キタローは未茉の喜ぶ姿を見て感激していた。

「今年はインターハイ予選バスケ部が快挙達成したからウィンターカップに向けてもっと頑張れるようにってノムさんと新米が校長に掛け合って手配したんだとっ!!!」

「おおっ!!たまにはやるじゃん!新米の奴!」
と、みんなで盛り上がってるとガラッと教室のドアが開き

「おはよ。」

朝練には来なかった翔真が時間ギリギリにあくびしながら登校してきて、黒板の文字に目をやる。

「ん?軽井沢?」