気づくと手がーーずっと、このままでいてと背中から肩へ離れないようにしがみついていて、

「…っ…は」

唇が一瞬離れた時に目が合うと、翔真のしてやったりな笑みにやっぱりムカついて、
「お前とは付き合わねー。」
「へぇ。」
そんな嘘はお見通しだと言う目がムカつくのにまたチュッと背中を屈めて軽くキスして見つめてくる。

「その可愛い子と付き合え。」
「付き合うも何もどっちにしたってどうせ星河さんにまだ言えてないくせに。」
何も言ってないのに全てお見通しな翔真は鼻を軽く噛む。

「ぐっ・・・・。」

噛まれた鼻を掴みながら未茉は図星で何も言えなかった。

「言わねーよっ!!国体でお前が可愛いって骨抜きにした女をぼこぼこにするまではなっ!!!」

拳を握りしめながら翔真に宣戦布告すると、
「そ?どっち応援しよっかな~」
にこっと微笑みながらわざと未茉を怒らすように言う翔真。

「翔真のばぁぁぁあかっ!!!」


(しかし……桐生、絶対わざと嘘ついたな。)
絶対に確信犯な桐生嵐に翔真は、ポスターを見上げて睨むのであった・・