「あははっ!未茉ちゃんママ、息子の応援してないっ!!」
見慣れた相変わらずのマイペースのママに翔真は大笑いをしてる。

「自分にあの血が流れてると思うと恥ずかしいな・・・。」
他人のふりをしたくなる未茉が唖然と呟くも、
(流れてると思うな。間違いなく。)
声には出さなかったが翔真は静かに心の中で呟いた。


「げっ!来賓席にノムさんがいるじゃん!!」
「ほんとだ。」
「ほんとだ、じゃねーだろ!呑気な奴だなっ!サボリがバレんだろっ!!」
「その大きな声の方がバレると思うけど……」
「なんだとっ!!?」
ボソッと呟いた翔真に未茉は詰め寄ると


「その大きな背もバレると思うぞ。」

そう言いながら背後から現れたのは翔真の先輩で大成高校のエースのマイクと、
「久しぶりね。二人とも」
明徳女子三年、元・女子バスケキャプテンの鈴木さんのカップルだった。

「あぁっ!!キャプテン!!にマイクっ!!!」

突然の登場に驚いた未茉は思わず指差して立ち上がると、
「「マイクさんだろ(でしょ)!?」」と二人は声を揃えて怒った。