「……」
別の心配そうな視線をいつまでも未茉に送る翔真に三上は気づき、

「翔真。もしかしたら白石、桐生嵐に言われたことを引っ掛かってるのかも。」

「おいっ!」
いい流れなのに余計なこと言うなっ!と結城は怒り口止めをするも、
「え、何」
「実は俺たち見ちゃって…」




駅のショッピングモール街までやって来て、オープンテラスのアロハバーガーカフェで、パラソルテーブルに二人は肩を並べて座った。

「せっかく1ヶ月遅れの誕生祝いなのにバーガーでいいのかよ。」

「うん!ここのバーガー超好きっ!!だから最高っ!!」
「しっかし、おもしれーくらいによく食うな。」

「朝あんま食べなかったから腹ペコペコで死にそうだったー!!ぷはぁー食った食ったー!!」
ハンバーガー5個を大口開けて次々に平らげて、満腹のお腹をさすりながらすっかり機嫌もよくなった。

「珍しいじゃん。」
「だってムカついてさー。」
「へえ。だからか。」
「何が?」
「プレーが雑だった。」
十年以上未茉を見てきた彼には全てお見通しで、

「何があったんだろ?」
「う・・・」
張り詰めていた何かが崩れた未茉は、

「健兄ぃ~~~~!!!!!!」

食べてたポテトをほおりなげ健に抱きつくと
「おー、よしよし。」
手慣れたように髪を撫で慰める。