「大丈夫?」
「え…ああ。」
「痛いならリップ貸そうか?」
「これはさっき無理矢理……」
嵐に無理矢理キスされたことを未茉はハッと思い出し、
「あの野郎め・・・」
更にイライラが増してくと、
「え、なにその返し……」
なんだか聞くのも恐ろしいくらい嫌な予感がする翔真の背後から、
「「きゃあああああっ!!」」
「「!」」
突然背後から聞こえてきた女子部員達の聞いたこともないような悲鳴のような声に驚き振り返っ た。
「あっ!!」
その声の先に驚いて目を見開く未茉に、
「あ・・・」
嫌な顔をして肩を落とす翔真。
「「星河健さんっ!?」」
「「うそーっ!!王子の星河さんなの!?きゃあああっ!!」」
突如現れた東京きってのエース美少年健の登場に、体育館は女子の歓喜の声に包まれた
「うそっ!あのスター兄弟の?!」
「かっこよすぎ・・・」
普段はクールな前原と矢野でさえ、滅多にお目にかかれない同世代のバスケ界の貴公子の登場に珍しく顔を赤らめ一年と一緒に騒いでいる。
「おい・・・。」
それを見た橘はキレていると、
「やっぱりデキてんな……」
と男子部員はヒソヒソと噂した。