TIPOFF!! #LOVE SUMMER






「そうだよ・・・お前はそういう奴だよな。肝心な時にすぐに寝てしまうような奴だよな。」
と呆れながらジトッとした恨めしい視線で未茉を睨むも、昔からなんも変わらないその無邪気な寝顔に次第に顔の表情が緩まる。

「一緒の病院で産まれてずっと一緒にいてバスケでいずれ日本の頂点を手に入れるーーっう方が、よっぽど運命的じゃねぇか?」

寝顔に話しかけるも、いびきをかいて眠る相手はもちろん無反応で、それがまた何も思われないというあからさまな答えな様な気がして寂しさが襲いかかってきた。

『翔真!んっ!』
『すき。』

聞いたことのないような未茉の甘え声、おねだりするように求める顔、胸に突き刺さりそうになる。
あれは別人だと、信じたくないと記憶から消したくなる。


「俺の方がずっと好きだった。」

初めて発したその言葉に自分の胸は、バクンバクン……と痛いくらいの音を立てていて、
「これは……言えねーな……」
本人にはとてもじゃないが言えまいと赤く火照る顔を隠すようにベッドに埋めるも、

ゆっくりゆっくりまた顔をあげ、何も知らずに眠る彼女を再び恨めしそうに見ながら、
「ぐがっ・・・」
未茉の鼻を摘まみため息つき、
「いびきかいて寝てんじゃねぇ。」

ギシッ……とベッドに手をつきながら、彼女の頬を撫でるように触れて震える唇を近づけて瞼を閉じた。



「・・・嵐兄ちゃん。」


「!!!」
背後から聞こえた呆れたような声にビックリして嵐はガタガタッ!!と音を立てて引っくり返る。
「なっ・・なんで」
「母ちゃんが風呂沸いたぞっ!って」
「ああああ……」

「っーか、また姉ちゃんが寝てる時にキスしたろ?!」

仁王立ちになる和希の呆れた視線に嵐は何も言い返すことができずに中三相手に正座をして反省する。
「すみません・・・」