「今日はパパももう帰ってくるっていうし、久々にみんな揃ったし宴会よぉっ♡♡」
「わぁーいっ!!!」
ママの一声に未茉は両手をあげて喜んだ。

瑞希和希と嵐と嵐両親と未茉で公園でバスケを思う存分楽しんだ後、家に帰ると豪勢なご馳走がテーブルいっぱいに置ききれない程並んでいて、


「そうか未茉ちゃんも国体強化選手か。ま、当然か。」
「おう!来週から予選合宿だって~また合宿だぜ!」

「しかし誇りだな。颯希君も凄かったが、こうして息子、娘も国の代表に選ばれるなんて。」

去年の冬以来の再会にお酒もすすみ、父達も母達もほろ酔いで嬉しそうにますますお酒がすすむ。

「ほんとに。いつも近所とうちの教室でバスケしていた健に匠にそして未茉に嵐の悪ガキ達がまさか全国で活躍する選手になるなんて。」

感慨深そうに親達が微笑むと、

「いやいや、凄いのは嵐君でしょ。まさかアメリカの大学も内定して、日本代表にも選ばれるなんて!!CMもポスターも見たわよ!!」
「それは小さい頃に未茉ちゃんに鍛えられたから。嵐の幼少期に未茉ちゃんがいなかったら間違いなくここまで強くはなってないな。なぁ?嵐?」

と尋ねるも、子供らはソファーで昔のビデオに夢中になって見ていた。
「あはははっ!嵐泣いてやんの!!」
「うるせぇ!!」
約10年前東京を去る嵐がトラックの中で泣き崩れる映像を見て未茉は指差して大笑いをする。

「あれ、なんで次の日の日付?」
引っ越したはずなのに次の日の日付では二人で一緒にバスケをしている映像が流れた。