『嵐っ!お前の次の対戦相手強いんだって?!』
『らしいな。でもたいしたことねぇだろ。』
『あ?世界征服に油断は禁物だぜ。なに。あたしが腕試しに行ってきてやる!』

『あ、おいっ!!未茉っ……!!』
走りだす未茉はキュッ!と止まり、
『で、ソイツはどこのドイツ人だ?何番だ?』
『・・・。10番だよ。あのでけぇガードの、名前は……』

「うーん。まさかな。違うか。第一、翔真ガードじゃないし。」
名前までは思い出せなかったが、ポディションも違うし、もし翔真ならばあれだけうまければ覚えてるはずだしな…と未茉は考えたが、

「ん?湊は愛知のミニバスにいた時はガードだったんだよ。」

「え?!そうなの?」
「うん。竜之介に強制的にガード指名されてた。」
「強制的って・・・」
スコアラーの翔真がガードなんてもったいないと三上は苦笑いした。

「竜之介の傲慢ちきは昔からだからね・・・。チームでエースの俺より目立つ奴は許さねぇっ!って、翔真はひたすら俺にパスしろって威張ってたからね。おかげで最高のアシスト王。」

「「うわ・・・。」」
とことん呆れたように話すららに結城も三上もドン引きした。
「分かるでしょ?私があの男を好きになれない理由っ!!!」
「分かる・・痛いくらいに。」
二人はひきつりながら頷いた。