「位置についてよぉーーいっ!!」

すっかり水着姿になったクラスの女子と椎名さん達が砂浜でうつ伏せ状態で両者火花を散らす結城と二階堂の前に手を置き、

「ドンっ!!!」
掛け声と共に起き上がり、50メートル先の旗を目掛けて走り出す。

「クッ……」
「クソッ」
睨みながら横一線走り抜き、旗に手を伸ばし、ほぼ同時に勢いよくダイブした。


「はぁはぁはぁ…取ったゼ?」

第一勝負は二階堂に軍配が上がった。
「クソッ…!!もっかいだっ!!もっかいっ!!」
「相手になんねーな。」
「なんだとこの野郎!!逃げる気かぁ!?」

ほぼ体格もスピードもそう大差のない二人は互角の争いを繰り広げられる。

「誰なのー?あのデカイ人ー。」
「顔濃いし、野獣みたいー。」
「王子学院のバスケ部だってぇー」
「えっ!じゃめっちゃ強豪じゃん!!」
そのブランド力に女子達の目の色は一瞬変わるも、
「でもさー、やっぱ・・・結城君達の方がカッコいいわよねぇっ!!」

「「結城くぅーん!!頑張ってぇ!!!」」
結論・イケメンの勝ちということで女子は一斉に結城を応援をし、

ざばぁあああっ!!!
二回戦目の勝負に二人同時にダイブし、勢いで旗がぶっ飛ぶと、

「先に触れた結城君の勝ちぃー!!」
BIG3ひいきの椎名が判定をすると、

「はぁあ?!ふざけんなよ!!俺だって触ってたし!!」
二階堂が審判の椎名に詰め寄ると、
「アンスポーツマンライクファウル!!」
ピッピッー!!と笛を吹かれ、浜辺はきゃあきゃあと女の子達の声で盛り上がった。