ーーガッ……ゴン…ゴロゴロ……
疲労からくるフラフラの足と震える腕とピントの合わないぼやけた視界から放った何百回程のシュートが、リングかははねかえり床に転がったボールを拾うとした時
「はぁはぁはぁ……」
激しく荒い息をつき、手を伸ばしたままそのまま床に崩れるように倒れてしまった。
ーードサッ……
汗にまみれた体にまとわりつくシャツが冷たい床に着いた体に重い瞼は開くことはなく深い眠りにつくと、
「……頑張ったな。」
バケツの水を被ったかのように汗でびしょ濡れの額を手で撫でたのは、一晩中ずっと彼女に気づかれないように未茉の練習を眺めていた嵐だった。
「…はぁはぁはぁ……すう……」
しゃがみこみ寝息をたてる未茉の寝顔を見つめながら何度も頭を撫でた後、
「お前にはバスケしかねーんだよ。生き方間違えんな。」
独り言のように語りかけ、力の抜けきった未茉の背中に手を入れ、持ち上げ立ち上がり
「一緒に日本一を取る為に生まれてきたんだ。」
二人で幼い頃から積み重ねた努力と夢を思い出しながら、眠る未茉を見つめながら言うと、
「ーー!」
目の前には息を切らしながら走ってきた翔真が立っていて、
「運びます。」
「いい。」
差し伸ばした腕を嵐はひょいっと避けて無視しながら歩きだすが、
ーーグッ!
「!」
翔真に思いっきり嵐の腕を掴まれ、引き戻されるように張られ、
「彼女を渡して下さい。」
彼のいつもの甘くふんわりとした空気が無へと豹変し、掴まれた腕の強さに嵐は少し驚く。



