「ここらでいっちょ決着つけとくか?湊、結城。」

砂浜で軽くジャンプしながら首の骨を回し鳴らして因縁の対決を前にして二階堂は二人を睨んだ。
それに対し翔真は受けてたってやるよ。と水着姿になり腰に手を当てながら微笑み、

「いいぜ。何勝負にする?バスケならもう負けてるだろ?」

「ムッ・・・この野郎ぉ……」



「「きゃぁぁああああ!!湊くぅうーんっ!!!!結城くぅうーーん!!」」
「ぬ!?」
ものすごい歓声と共に砂浜の向こうから水着の女の子達の群れがやってきて、二階堂が気づいた時には

「ブッ!!!!」
撥ね飛ばされていたのだ。

「アハハハ!!ざまーみろ。二階堂!」
その姿を指差して笑う結城に二階堂はカッとなり突っかかってく。
「あれ?二階堂、どうかしたの?」
砂まみれの二階堂に白々しく尋ねる翔真にプツ・・と頭の中の何かがキレた。


「未茉と付き合おうなんざ百万年はえーんだよ
。」
「二階堂に意見される覚えはない。」

バチバチッ!!と目には見えない火花が飛び散ると、両者顔を近づけ睨み合う。

「すかすんじゃねぇっ!!未茉はな、王子中一のアイドルで誰も手を出しちゃいけねぇ鉄の掟があったんだよ!!ポッと出のお前みたいなのがな、あんな美少女と付き合えるわけねぇーだろ!!」

「そんなの分かんないぜ?」
どっから湧いてくるのか、その余裕をかます翔真に益々ヒートアップする二階堂は、
「ぶちのめしてやるぜ。そのすまし顔をよ。」
「挑むとこだよ。」
受けてたとうとした時、

「ちょっと待てぇえ!!」
結城が二人の間に割り込む。
「あ?」

「コイツと蹴りつけんのは、まずは俺だぜ。」