そんな中、未茉を探しに明徳の部屋のフロアーの廊下に嵐が歩いてると、
「ん?」
大きな未茉の声が聞こえてきたので立ち止まり、扉が開いてたので覗くと


「あははは!!こーら起き上がるな!」
「ん?あ、止まった。」
起き上がり翔真とじゃれあってると、どうやら鼻血は止まっていた。
「わぁーいっ!!バーベキュー!!」
ルンルンに両手をあげて、ギュッと目の前の翔真に抱きつき、

「よし、じゃ行く?」
「んー。ん。」
「?」
「ん!」
足をバタつかせ中腰になって未茉は目を閉じてキスをおねだりする顔に微笑む翔真もゆっくり唇を近づける。


「……」

見ていた嵐は目をそらし、扉から立ち去ろうとした時、

「あれ、桐生君?」

野村監督がやってきて嵐の後ろ姿を発見し、
「……はい?」
呼び掛けただけなのにピリッとした重い空気と共にキレ顔で振り返られ、
「わっ、すみません…っ!!!」
その迫力になぜだかビビってしまい後込みするも、スタスタと嵐は去っていった。

(さすが日本一のキングだ。存在感も迫力が違うなぁ。いつか男子もあそこと対戦できる日が……)
嵐にビクビクしながらも夢見てると、
「あっ!そうだ朗報!朗報なのだ!!」
急いでバーベキューにいなかった翔真の部屋に駆け込み、

「湊っ!!!朗報だぞっ!!!んっ!!?」

そこには抱き合いながらキスをする未茉と翔真がいて、

「もー。ノムさん、邪魔すんなよなぁー。いいとこだったのによっ!」
迷惑そうな顔で未茉が堂々と言うので
「あ、こりゃ悪い。」
思わずバタン!と襖を閉めて帰ろうとすると、

「・・って。なんでだよっ!!こらぁっ!!おまえらっ!!こんなとこでなにしてるんだぁぁ!!!!」

「「あはははっ!!」」
雷を落とされた二人なのであった。