「うーん。思った以上に高さから来る威圧感ハンパないなぁ。」
タイムアウトの明徳ベンチではスタメンが顔を揃え、改めて未茉はしみじみ言うと、
「リバウンドからのボール支配率は全国一だ。」
iPadでキタローは、名古屋第一情報を調べながら野村監督は顎に手をやりながら苦い表情を浮かべた。
「しかし、いいチームだな。名古屋。」
そんな中、未茉はしみじみと頷いた。
「敵を褒めんな!」
矢野にペシッと頭を叩かれるも感心した。
「だってバスケで最も必要な三大要素ちゃんと取り揃えてる。上手さ、高さ、スピード。」
「ああ。確かにそうだ。でも頭を使って走れば必ず戦える。」
名古屋ベンチを見ながら野村監督は頷き、
「向こうはゾーンで来てる。とにかく早く動いて空間を作れ。前原と白石で必ずディフェンスのズレを作っていいパスを出すことでシュートができる!タイミングが大事だぞ!いいな?!」
なんとか点を取って流れを作ろうと監督は指示すると、
「はい!」
いつもよりも気合いの入った前原が返事をすると、
「アイツら、うちらをあえて打たせてリバウンドをとって楽なバスケで攻めやがるからな。ぜってぇシュート決めてやる。」
シュート決定率をあげようと一本一本大事にしようと未茉も頷く。
「きっと名古屋と戦うすべての高校があの高さに外からの攻撃でくるだろうな。」
思わず翔真の言葉に未茉に同意をするように頷き、
「んな簡単に打たしてもらえりゃ、田島さんも負けたりしねぇだろうけどな。」
ピーーッ!
試合再開の笛が鳴り明徳ボールで前原が運びながら再開するも、
「……!」
未茉にはぴったりとエマが張り付いていて、他の三人にも大きな体を寄せたマークがついている。
(デカイな…)
パス一つ出すのも躊躇したくなる程、名古屋の選手の体に明徳の選手が覆われそうだ。
キュッ…!キュッ!
「すっげーディフェンス。」
ぴたりと体を覆うようなエマから逃れようと追い払うように逃げても食らいついて離れない影のような完全なるディフェンスに未茉は脱帽すしてるも、前原へパスを貰いに走るも、
「!!」
しっかり体を使ってファウルギリギリで止めにかかるエマに未茉は完全に押さえ込まれ転んでしまった。
「クソッ…!!」
(すっげぇ力だな…パス貰るスキねぇよ)
「ファウルじゃねーのかよ…白石にパスだせねぇじゃん…!」
もどかしく結城は舌打ちするも、
「上手いな…さすがだな。前原さん大丈夫か……?」
ドリブルをしたまま迷ってる姿を三上は心配そうに息を飲んだ。



