「さぁ、おいで。美人の元へ」
ニヤッと挑発的な笑みで手招きするジャイ子に、
「おもしれぇー冗談じゃん。」
ダムダム……
立ちはだかる壁を見つめ、未茉はドリブルの速度を早めながら方向を探し、
「美人なんて見えねぇんだよ!!ジャイ子ぉお」
おりゃあっ!と無理矢理切り込んでドリブルシュートに行くと、
「!!」
ゴール前を名古屋三人に高いジャンプでコースを一気に塞がれ、
「誰がジャイコよっ!!!!」
-ーバシッ!!!
放ったボールはいとも簡単に明菜の手によって跳ね返され、
「「リバウンド!!!」」
ベンチも叫び、選手達も取ろうと高くジャンプするが、
「クッ……!」
明徳女子一番のジャンプ力と高さを誇る177㎝の矢野を、
「おーらよっ!」
頭二個分の高さを先行く高さでこぼれ球を取ったのは、ジャイ子だった。
「取れねーよっ!あの高さじゃっ!!」
結城がちくしょうっと苛立ちながら、苛立った。
「しかもはえっ!!!」
橘が身を乗り出してしまうほど、名古屋の戻りの早さと洗練されたトップスピードのパス回しからのシュートに目を疑った。
-ーパシュ。
あっという間の名古屋のシュートが決まってしまい、明徳の野村監督は早々にタイムアウトを取った。
「もうタイムアウトか。」
辛抱ねーな。と不破は呟くも、
「ううん正解でしょ。負けるにしてもちゃんと実力出しきって負けたいでしょ。」
「うわ・・らら。お前さらっと酷いこと言うな。」
「・・・。」
仕方がないでしょ。と言いたくはなかったが現実の為、名古屋ベンチに戻ったららは思わず口にしてしまった。



