「結城の彼女見たいけど、さすがに三日も練習してないからあたしはやっぱ練習だなぁ!!」
一瞬遊びたい誘惑に心は動かされたが、理性が勝った。


「ダメ。一緒に行くよ。」

だが翔真は珍しく強めの口調で未茉の手を引く。


「男同士で行ってこいよ。お前ら三人が揃ってビーチにいたらエロ動画に出てくるような女も寄ってくんじゃねぇか?」

「そっか!!じゃ俺、彼女誘うの辞めっかな。」
その言葉に下心が一気にうずき出した結城はメールを打つ手が止まり、
「最低だなお前」と未茉に責められるも、
「お前が言ったんだろ」の言い合いになる。


「それに未茉ちゃんに俺の言うこと聞いてもらってないからね?」

「何の話だよ。」
どことなく偉そうに言ってくる翔真に未茉は聞き返す。

「予選で点数多く決めた方が何でも言うこと聞くっていう例の約束。」

「はぁ?!だって翔真の方が試合数多いじゃん!ずりぃだろ!」
「一試合抜いたって俺の方が決めてる。」
「ぐっ・・・。」
「行こ。」
「えー!?」
「嘘つき。」
「ぐぐ・・・・。」
「じゃなんか奢ってもらう。」
「えぇっ!?」
「じゃ行こ。」


「・・・・。」