「あれっ!?君、もしかして白石君!?」
体育館に向かう途中、玄関を横切ると受付をしている見覚えのある中年の男に出くわした。
「あ?」
(誰だ?)
名前を呼ばれるも、イラッとしている未茉は思考回路がエマ率いる名古屋第一しかなく睨む。
「名古屋第一?」
その中年男の持っていたバッグに名古屋第一のピンクのロゴがあった。
「白石君!?元気だったかっ!?まさかこんなとこで会えるなんて…!!!」
飛び付くようにその中年男は未茉の肩に手を置き、聞いてくる。
「あれ・・・?僕のこと忘れてる?」
首を傾げながらひきつり笑いをする中年男は、
「ほらっ!入学前に何度か君の家にお邪魔してスカウトしたじゃないかっ!!名古屋第一の女子バスケ部監督の原です。」
「ああ。」
そういえば見たことあったかもしれない。でも今の未茉はそれどころじゃなく、
「試合させて!!名古屋第一と!!」
すぐさま悲願するように申し込むと、
「……え・・・、明徳と?」
監督の原は困惑気味にたじろぎ、
「原監督様!!私からもぜひっお願いします!!仲良くしましょう!!私はこの明徳学園の女子顧問の斎藤と申します!!」
名古屋第一の到着を首を長くして待ちわびていた斎藤はヘコヘコと媚びながら挨拶を始める。
「あ・・どうも…」
「わぁぁ!!お荷物大変ですね!!私がお持ち致します!!どちらからいらしたんですかー?私は東京の強豪高を率いる女子バスの顧問の斎藤ですぅ~」
名古屋第一の女子コーチが玄関にたどり着くとすかさず新米が目の色変えて話出す。
「あはははっ」
そして意気投合したのか盛り上がる新米達を見て原監督は苦笑いを浮かべる。



