「「あははははっ!!!」」

次の日の朝の食堂では、iPadで昨日の肝試しの映像や写真をスクリーンに流してみんなで大爆笑していた。

「くだらねぇことやってんな。1年は。」
「全くだ。」
参加しなかったものの、二年の部員達やキャプテンの橘も呆れながらも笑っていた。

「よくもおめぇらっあんなとこに置き去りにしてくれたなぁっ!!!」
と結城は翔真と未茉を睨みながら机を叩きキレる。
「え?そうだった?」
「とぼけんじゃねーっ!!!気絶した俺をあんなお化け村に置き去りにしていきやがって!!目覚めた時、どんなに怖かったかお前らに分かるか!?」

「いい顔して寝てたよ。」
にこっと微笑む翔真に、
「そうそう。お化けに囲まれて幸せそうに寝てたな。」
未茉も相づちをうった。
「おめぇーらっぶっ殺す!!」
「「あはははっ!!」」

「不破さんヤバくない!?」
大型スクリーンから流れ出す翔真の後ろに掴まりながらそろりそろりと老人のように歩く不破の姿に、
「やばっ。」
「破壊王やばっ。」
笑いが巻き起こると、その声に箸を持ちフルフルと震えだし我慢ならない不破は、

「誰だぁっ!!いつの間にこんな写真撮ったんだぁあっ!!?」

キレながらテーブルをぶっ叩き、食器が宙を舞う。
「マジで傑作だなぁ。こりゃ。」
「あははっ!しかもトイレに閉じこもってる姿まで撮られてやんのっ!!」
「最高でしょ?撮ったのはあたしー。」
ららが食べながらウィンクして言うと笑いを誘った。

「てめぇっ!!この俺様に助けられたご恩を仇で返しやがって!!!」
「これのどこを見て竜之介に助けられたっていうのよ。どう見ても湊のおかげじゃない。」
詰め寄る不破にしらっと冷めた目で答えるららは、
「そうだ!後で翔真にはお礼しなきゃねっ!」
にこっと微笑んだ。

「お礼?」