TIPOFF!! #LOVE SUMMER






「あんだとぉ!?お前だって」
「え?」
「中1ん時、白石と一対一で負けて悔し泣きしてたくせによ!!!」

「よく覚えてましたね。」
その記憶力に関心して思わず驚いて振り返った。

「覚えてねーよっ!!さっき思い出したんだっ!!白石清二の娘だって聞いて!!」
にこっと懐かしそうに微笑む翔真に、
「後にも先にもお前が泣いて悔しそうな顔したのもあの一回だから、嫌でも覚えてるっ!!」
俺と勝負してもちっとも悔しそうな顔一つしねぇと不服そうに言うと、

「不破さんですら覚えてるのに彼女覚えてないんだよなぁ……」

「……!」
その寂しそうな言葉に不破は一瞬驚くも、
「なっ・・なんだよっ!その‘不破さんですら’っつーのはっ!!何様だっコラ!!」
「あはは。すみません。」
「……お前。」
思わず足を止めて翔真の後ろ姿を見つめた。

「まさか白石に会う為に明徳選んだとか言うんじゃねーだろうな?」


♪♪♪……
その時ポケットから翔真のスマホが鳴り取り出すと、
「うわぁっ!!」と不破は腰を抜かすも、
「光だっ!そうかスマホのライトがあったか」と言いながら不破は慌てて自分のスマホを取り出して光を照らすも、
「でも灯りを灯したら見たくないものも見えちまうんじゃないか・・・?!」
と一人悶々と言い知れぬ恐怖を増す中、

「未茉ちゃん?え。どこ?」

なんだか険しい顔をしながらスマホで話す翔真に、
「どうした?」
「圏外か…」
電波が悪いのか途中で切れてしまい、
「新川さんが体調悪くて倒れたらしくて今未茉ちゃんがおぶって下ってるらしいんだけど、迷ってるらしいんだ。」

「えっ!!?」
その言葉に不破はすぐさま走り出した。
「ちょっと不破さ……」
そんな闇雲に走り出す不破に唖然とするも、翔真も後を追う。