「暇だなぁ・・・。」
みんな何してんだよ。と待てども待てども脅かせない未茉の退屈はピークに達した。
「らーらっ!」
隣でやけに静かにしゃがみこむららに未茉は揺さぶると、
「はぁ……」
辛そうな表情を浮かべ顔面蒼白で冷や汗が流れるららに、未茉は驚いた。
「えっ……!!何!?どうしたのららっ!?」
「はぁはぁはぁっ……」
荒い息に力なく未茉にららはもたれかかり、
「なんで!?どうしちゃったの!?」
ただ事じゃないとららをおぶり戻ることにした。
「おいっ!!翔真!!お前なんか歌えっ!!!」
恐る恐る歩きながら翔真にぴったりついて離れない不破に、
「・・・。そんなに怖いなら来なきゃいいのに・・・」
「歌えって言ってんだろっ!!?」
真っ暗な森林に自分達の足音を響かす恐怖から気をまぎらわしたい不破は翔真に強要するも、無視される。
「おいっ!!待てぇ!この野郎!!!ちゃんと俺の足元を照らしやがれ!!!」
翔真を追いかけるもーーーフッ!と急に足元を照らすライトが消えた。
「うわぁぁあっ!!」
辺りが全く何も見えなくなり目を見開き、翔真に飛び付く不破。
「あ、電池切れた。」
スイッチをカチカチと押して確かめる。
「ど・・どうすんだよぉっ!!灯りがなかったら前に進めねぇーじゃねーかよっ!!」
「地図ありますから大丈夫ですよ。」
「くれぇじゃねーかよっ!!!」
へっぴり腰で翔真にしがみついて歩く不破に
「もういい加減にして下さ…」といいかけると
「アイツ……」
「え?」
「ら…ららは昔から暗闇とかお化け屋敷苦手でよく失神すんだよ。つ…強がりのくせして」
「……」
「だ……だから俺が行ってやんねーと……」
「不破さん」
その健気な思いは確かに伝わるが・・・
「マジで離れてからそういうカッコいいことは言って下さいね・・」
破壊王として恐れられるインターハイベスト4の立役者のエースが腰抜けた格好で自分にしがみつきながら言われても・・と思う。



