「だから辛くても断るのも一種の優しさでもあり礼儀なんだよ。」
「なるほど。」
勉強になるららの思いがけない意見に頷くと、

「もちろん、湊だってそうだよ?」

「翔真…も?」

「例えばほら断ったら湊も次の好きな人探しに行けるわけだし。」
「……」
「嫌なんでしょ?」
ニコッと試すように笑うららに、
「やだっ!!超ーやだっ!!」
素直な反応が返ってくる未茉に
「じゃー付き合わないとね!」
よかった。よかった。と笑いながら答えるららに、

「誰かと付き合われるのが嫌だから自分が付き合うのかぁ……」

「ん・・・?なんか意味が違うようなぁ・・」
あれ?あたし何か間違えた誘導をしたかもしれないと焦るらら。
「付き合うっていうのは、誰かの物になるってこと?」

「いやいや、お互い両思いですよっていう象徴が彼氏彼女ってことよっ!」
「ららは?」
「へっ!?」
なぜかその話の流れで突然自分にふられて焦るらら。

「ららは嵐の物になりたいの!?」
「そ・・そりゃなれるものならばねぇ。そんな幸せな夢・・」
思わずの不破ことを聞かれるかと思いきや、嵐のことだったのでホッとする胸のうちを隠す。

「でもなぁ、あたし別に翔真の物になりたくねぇーしなぁ。」

「は?」
「やっぱり恋じゃねぇーのかなぁ??」
ふむっと再び考え出す未茉に
(ヤバい・・・・。やはり誘導を間違えてしまったかもしれない・・)
と焦りだすららだった・・・。