「てかさー、逆に聞くけど未茉は翔真のこと好きじゃないの?」
「恋愛のか?」
「もちろん。」
頷くららに腕を組ながら‘うーん’と悩みながら唸る。

「難しいんだよなぁ・・・。」
「なんで?」
「元々友達としても大好きだからなんかこう…今さら好きかって聞かれたら好きに決まってるし。」
「恋かどうか自信がないってこと?」
「恋だって自信あんだけどよ、同じようにドキドキする男がいるからよ。」


「えっ!?好きな人二人いんの!?」

「おう。小さな頃からずっと憧れっていうか好きだった人がいてさぁ。」
「もしかしてキング!?」
「嵐じゃねぇーよっ!」
あはははっと笑いながら答えると、
「よかったぁ~!もう未茉が相手なら勝ち目絶対ないじゃんっ!!」

「アイツはあたしなんかにまるで興味ねーよ!!ブラザーみたいなもん!!」
「また・・・未茉が鈍いだけじゃないの?」
「嵐とあたしはライバルっーか。兄弟みてぇなもんだからなぁ。」


「ふーん。で!?未茉のもう一人の好きな人って!?」

「王子学院の星河健って知ってる?」
「星河って……あの!!?去年インターハイ優勝の超美男子のっ!?」
「そー。」

「あれは超カッコいいよ… 未茉。相当カッコよすぎるよ・・・誰でもドキドキする。だから湊にしときなっ!」
男にまるで興味のない未茉でもあの風貌にはドキドキしてしまって当たり前だと頷きながら流すと、
「うん。だな!やっぱり翔真にしとくかっ」
とケラケラと笑いながらまとめた。