「おっ!バッチリじゃーんっ!!しっかりお化けに見える!!あはははっ!!」

このイベントの為に急遽白い生地で縫ったキタロー特製の浴衣風衣装を着て、ららに貞子メイクをしてもらい、鏡を見ながら未茉は自分の扮装ぶりに満足そうに浮かれると、

「てかママがパリコレモデルってそりゃ可愛いわけだよね・・未茉。普通に可愛らしいメイクしたら絶対に超可愛いのにもったいないっ!」
ポーチにメイク道具を戻しながらしみじみとららは呟いた。

「メイクなんかしたってバスケしたら汗でグチャグチャになるだろ。」
「バスケがない時だよ。夜とか湊とデートの時とか!」
「翔真とデェトォ!?」
あはははっと笑い出す未茉は、
「バカらしいー。翔真といるのになんでいちいちメイクなんかしなきゃなんねーんだよ。」
気持ち悪いっと呆れながら足を広げ伸ばし寛ぐ。

「何言ってんの!好きな人の前では可愛くいたいとか思わない?」
「全然。」
即答する未茉にららは苦笑いを浮かべ、
「なんだろ…元が可愛い奴に言われると鼻につくその返事・・」

「それに翔真はあたしを顔で好きになったんじゃねぇと思うし。あ、全部好きってたわ!!」
「ノロケいらんしっ・・・!!っーか益々鼻につく返事・・」