「おいっ!翔真っ!!朝だぞっ!!起きろっ!!!」
朝7時、朝食に向かう時間に翔真が起きれないのはいうまでもない。
「無理…俺今日サボる…」
「あっ?!」
結城に剥がされた布団をまた引っ張り返しくるまる。

「何言ってんだお前はっ!」
「寝たの6時だし無理」
「はぁ?何やってたんだよ?」
「200メートルダッシュにプール…そして最悪なアクシデント……」
脳裏に焼き付いて離れない橘の裸体に魘されながら目を閉じる。

「・・・・はぁっ!?」



「おっはよぉー!!!」

そんな翔真をよそに何も知らずに今日も元気よく手をあげて食堂にやって来る未茉に、

「お前・・・」

結城は呆れながら隣に座ると、
「ん?どうした?食べないなら貰うぞ。」
「・・・・。」
朝から大盛りでモグモグ食べる未茉に絶句し、
「俺、お前を人間として尊敬するよ・・・マジで。」
「おおっ!そうかサンキュー。」
言われてる意味はよく分かってないが、誉め言葉として受け止める未茉であった・・・。


「ん?湊がいないじゃないかっ!」
食堂に入ってきた野村監督が人員確認すると、
「あー翔真は……」
渋々結城が手をあげると、

「湊は体調不良です。さっき心配で見に行ったら熱もありました。」
なに食わぬ顔で口封じを余儀なくされた橘がそう手をあげ報告すると、
「ふむ……そうか。」
真面目なキャプテンの橘がそう確認するなら間違いないなと監督を納得させる横では、
「どうしたの前原。顔色悪いよ。」
「ううん・・・。」
矢野に突っ込まれるも何も言えなかった前原であった・・・・。