カーテンの隙間からの漏れる月明かりのせいか、翔真の瞳に光りが反射していて未茉をみる目がキラキラしていて
(なんだか吸い込まれそうだ……)

時計の針の音が響く、
暗闇、小声、秘密。

「なんだか悪いことしてるみたい。」
「してみる?」
「うん。」

翔真にそう聞かれて迷いなく頷く自分がいる。


「おいで」
小声の手招きに、未茉が自分から自分の胸の中に来てくれるのを待ってる目に愛しささえ感じた。

ゆっくり未茉がその腕の中に入って肩と胸の行き止まりまでやってきて、すりすりっと頬を寄せると、

「くすぐったいな。」
長いまつげを揺らしながら微笑む翔真を見て
「寝てると目線が同じだね。」
「うん。」
顔が近い、目が合うと、思わず唇を見てしまう。

それに気づいたのか、翔真の視線も自分の唇に近づいてくるのが分かった。
  
一センチずつ……近づいてくるのが分かって、少しずつ目を閉じてくと互いの吐息が唇で感じた時、


「ファウルだろ!!それっ!!」


突然真後ろから大きな声と共に大きな体が寝返りを打つ不破に、未茉はビクッ!!と体を震わせた。

「あはは不破さんだ。あの人昔から寝言凄いから。」
慣れてるのか翔真はクスクス笑った。
「寝てても邪魔するんだな。アイツ。」
ぶうっと膨れる未茉の頬を撫でながら、
「本当だね。」
「んー。なんか目がさえちゃったなぁ。」
「そう?」
「ねぇっ、外行こうよっ!」
「え・・・」