「大好きな友達に想われて、応えてやりたいって実際はできないことを思うけど、翔真には違う。応えてやりたいとかじゃなくて……もっとこう」
「こう?なんだよ。」
自由時間どころか夕食の時間すら過ぎていたので、近くのラーメン屋で食べてこうってことになり、おじさんからタオルを借りて濡れた頭に巻きながら、二人はカウンターでラーメンをすすっていた。
「なんか欲しいっていうかさ。」
「欲しいっ?!」
ブッ!!と思わずスープを吹き出しそうになり結城は笑った。
「あっ?なんで笑うんだよ!?」
「だっておめぇーが男みてぇなこと言うから!!」
「恋愛に男側の気持ちとか女側の気持ちとかあんの?」
「ま、男側はお前の気持ちだろーな。」
「いや違う。お前は胸の大きさが関連してくるけどこっちはしない。」
ブッ!!と結城はスープを再び吹き出しながら
「しねぇーよ!!」
「嘘つけ。」
「しねぇ!!」
「嘘つけ。チャーシューよこせ」
「なんでだよ!!」
「てかさ、お前今日早乙女と会ってたってこと翔真知らないんだろ?」
すっかりポツポツ雨になり野村監督に怒られるのを覚悟で合宿所へ帰ると、
「あー、知らねぇよ。なんで?」
「だったら俺と過ごしてたってことにしろ。そしたら翔真もキレないだろ。」
「翔真はキレたりなんかしないだろ。別に」
雨の滴をはたきながら未茉が結城に言うも、
「バカやろ。早乙女といたって知ったら傷つくだろ。」
「そうなのか…」
「知らぬが仏って言葉知らんのか。」
「そうだなぁ。なんか翔真って仏みたいだもんな!」
「バカかお前は・・・。」



