TIPOFF!! #LOVE SUMMER





見上げると涼しい顔して目を閉じて寝たふりする翔真の顔がある。
何かを訴えるような未茉の視線に気づくと、フッと眉毛をさげながら微笑んで口元の手を取り去り、下へ潜ってく。

「嫌い?」
小声で尋ねられた柔らかい唇が耳にあたる。
その吐息が擽ったくてブルッと全身を震わせた。

「ムカつく。」
目が合って小声で睨み返すも、自分の矛盾に気づきもっとムカついた。


カチャ……
斎藤が部屋に上がり込んでくる音が聞こえてきた。

「お、寝てんな。」

暗闇の中、息を潜めて布団の中で見えないように抱き合う密に満ちた感覚はなんとも言えなかった。

互いにタンクトップだからか、いつもよりも翔真の硬い筋肉質の体が素肌越しに感じる。
翔真は背中に回した手にはブラジャーのホックの感触が当たるし、未茉の胸の膨らみが自分の上半身に当たってるのも分かった。

ドキ……ドキ…と単調な鼓動が、生暖かい吐息が混じり合う布団の中で、強く踏み込んでたブレーキを離してしまったのは、

「嫌いだからな。」
と言いながらも服をグイッと引っ張り自分の唇まで翔真を誘導するのは、目を閉じてキスを待つ顔。

「……うん。」
その欲しがる唇を更に欲しがる唇が軽くしゃぶるように押し当てて来るキス……

「は……」
薄い酸素にも関わらず、もっと熱を欲しがるようにキスに夢中になってしまった二人はすっかり状況を忘れてしまい、
次第に髪や頬に翔真の手が絡み自分の方へと引きずり込むと、

「ンッ!」

思わず未茉の唇から如何わしい声が漏れ、

「「「!!?」」」
眠ったふりをする男達がビクッと反応すると、

「ムッ!?なんだ?」

斎藤の耳にまで届いたその声に部屋を出ていこうとしていた足を止めて引き返し、戻ってくる。

(やっべぇ・・・)
(終わった・・・)
と男子達が心の中でげんなりし始めた時、

「ンッ……ンンッ」

色っぽくできるだけ高いソプラノボイスを出しながら結城は寝返りをうった。

「なんっつー気持ちわるい声だ・・」
斎藤は結城を見て後退りしながら部屋を出ていった。