きゃぴきゃぴきゃぴっ♡♡とピンクな声を出して手鏡で身だしなみをチェックしながら、高校バスケ雑誌や特集サイトをのスマホ画面を手にして校門では他校の女子中高生達が待ち伏せをしていた。

「うわ・・・絶対BIG3待ちなんじゃねぇの・・?」

昇降口でローファーを履きながら外の恐ろしい光景に四人は目を疑う。

「男もいるぜ。前原さん達呼び止められてるし。白石も囲まれるなこりゃ。」
「えーっ。もう面倒だなぁ。」
「それか自転車で突っ切るか。」
「いや危険だろ・・・。」

「よしっ。裏門の壁伝って降りるか。」

言い出しっぺの結城が先陣切って裏門の二メートルの壁を軽々と三人は手を借りずによじ登って降りてく。
「よしっ」と着地する声も聞こえてくる。

「・・・・。」

高身長と身体能力の良さを自慢するかのように登ってく姿に女だからって負けるのは悔しいのでここは身軽に行きたいとこだったが、

「未茉ちゃん大丈夫?」

「おー。」

上までたどり着き、みんなは次々とジャンプして降りるも、未茉は息を飲み顔をこわばらせた。

「「??」」
らしくない間に下の男三人は首を傾げる。

「分かった・・まさかパンツ履いてねぇとか?」
お前ならありえると結城はひきつりながら見上げると、
「バカか!パンツ履いてなかったらやべーだろ!!パンツも見せパンも履いてるっつーの。」
下ではゲラゲラ笑われるも、いつまでも塀を握りしめて留まる無様な未茉を不思議に思い、


「まさか・・降りれないのか?」

三上に見上げられながらそう突っ込まれ、
「まさか。んなわけねぇーだろ。ははっ……」と未茉は汗をかきながら強気に笑うが、

((絶対飛べないんだ・・・))と三人は思った。