「あ、ところで君っ君っ!!マネージャーの君!!名古屋の女子の監督って女性!?」
「いえ、男性ですけど…」

「なぁーんだぁああ。」
がっくし肩を落とす斎藤に、
「あ、でも…三人女子のコーチもいますよ。」
「えっ!!本当ぉ!!?」
「は…はい…」
「うっわぁあーっ!!マジで楽しみ!!軽井沢のキャバクラは全然相手にされなくてさぁー!!!おっしゃぁっ!!明日に備えて美容室でもいこっかなぁー!!」
ルンルンとスキップして踊り出す斎藤を見て・・・

「とても東京トップの監督とは思えないんだけど・・・。」
ひきつるらら・・・。

「あの先生は、監督ではなく名目上の女子の顧問としているだけだ。名ばかりでバスケを教える能力はないに等しい…」
「へぇー……っておわっっ!!!びっびっひっくりしたぁぁあ!!!」
急に後ろから声が聞こえたと思って振り返ったら、エプロン姿のキタローが立っていて、

「明徳のマネージャーの北です…」
(白石の押し…)
ギラリと片目を光らせてららの元へやってきたのは未茉に挨拶するように言われたからだ。

「よっよっよっよろしく・・・!!」
(怖すぎて目合わせられない…!!どこが気があうのよぉぉお!!未茉のうそつきぃい!!)
顔面蒼白で尻込みするららは、北とは仲良くなれないと感じるであった・・・。