「わぁーいっ!!朝から自然探索きっもちーっ!!」
念願の探索に出た朝から全開の未茉に対し、お供を余儀なくされた翔真はまだ寝ぼけながらフラフラと後をついてく。
「眠い…」
「病気かっ!?眠くねーだろっ!いい加減起きろよな!!」
「・・・・。」
(自分は花火で寝落ちしたからたくさん寝たよね…)と思わず喉まででかかった言葉を言うのを堪えた。
「朝でもこっちはからっとしてんだなぁー!!」
緑が生い茂る中、空から差し込む朝日がとても気持ちよくウォーキングコースをスキップして歩き、
「あっどんぐりだ!」
「え・・持って帰るの?」
「うん!東京じゃこんなの中々お目にかかれないから静香とかに見してやるんだ!」
他にも松ぼっくりなど珍しそうな木の実を袋に詰め込んでく。
静香ちゃん喜ぶのか……?と思わず突っ込みたくなったが、
「見て!蝉の脱け殻だっ!あっバッタもいる!!」
あっちこっち物珍しそうに木や葉についた虫を未茉は指差して拾う。
「まさか・・・虫まで未茉ちゃん持って帰るつもりじゃないよね?」
「虫かごないからなぁ~死んじゃうから写メ撮っとくよ!」
(あったら持って帰るのか・・)
楽しそうにパシャパシャと写メを撮る未茉を後目に眠気が襲いかかってくる翔真は、こくりこくりと座ったままうたた寝を始めた時、
「あ。」
未茉は川原の方から見えた人影を指差して声をあげたので翔真も目をやると、
「ん?」
「前原さんと橘さんだ!おー…モガッ!!!」
おーいっ!!と大きな声で呼ぼうとした口を翔真の手で塞がれた。
「ひゃにすふんらよ(なにすんだよ)」
「いいの。声かけなくて。」
シッ!と指をたてて翔真は気づかれないように未茉を引っ張り、反対方向に歩いてく。
「橘さんにも先越されたなぁ…」
と呟く翔真に、
「ねぇ!なんで声かけちゃダメなんだよ!!」
「なんでもダメなの。」
「えーっ!」
「ほら、次はリスでも探しに行く?」
翔真が差し出した手を未茉は握りしめながら、
「えっ!!リス!??リスなんかいんのっ!!?」
軽井沢ずげー!と言いながら未茉は探索を続けて行くのであった。



