「おっはよぉー!!起きてっ!!!」

早朝、バタバタと慌ただしく廊下を駆け抜けて未茉は男子の部屋の扉をばんっ!!と勢いよく開け、ズカズカと上がってくと、

「「ガーゴガーゴ」」
布団をはぎながら蛙の合唱のようなイビキをかく男子達が寝ていて

「・・うっ!男くせぇーなっ!!」
もわぁ~んと広がる男臭さに鼻を押さえながら、シャッ!!と勢いよくカーテンを開け、迷惑そうに布団の中に潜る男どもに太陽の日差しを浴びさせる。

「うっ~……眩し……」
「起きてっ!!起きてよっ!!早朝探索に行こーよっ!!ねぇってばっ!!!」
一年男子の8人部屋の8人の布団を一人ずつ引っ張り捲りながら未茉は強制的に起こしてく。

「なんだよ……まだねみー…」
寝ぼけながら結城は枕に顔を埋め再び布団をかけると、
「起きろってば!!結城!!」
また未茉に布団を剥がされる。

「まだアラーム鳴ってないじゃん……起床時間一時間前じゃん」
重い目蓋をこすり、メガネをつけてスマホで時間を確認した三上も再び寝ようとまた布団の中に入るも、

「起きろって!マジで超ーいい天気!!どっか近く探索しに行こーよっ!!なっ!?」
「探索ぅ!?ざけんなっ女子と行けよっ!!女子と!!」
「だってみんな昨日夜中まで恋ばなしてたからってちーっとも起きてくんねぇんだもんっ!!!」

「だからって普通男子部屋にこねぇーだろっ・・・」
鍵閉めておくべきだったと後悔する結城だった。