「おじゃまします。」

ひょこっと敷居に頭がつかないように屈んで中へ入ってくと

「「どっどーぞどーぞ!!」」
翔真を未茉の布団に案内しながら、
(かっかっかっこいいー!!!)
(お姫様抱っこされてる……!!いーなぁぁぁ!!羨ましすぎる!!)
ハートの目をした女子達のとろけるような視線を送られ続ける中、
「よいっしょ」
布団に未茉を置くと、冷たい布団の感触に一瞬目が覚めたのか、

「ん……翔真ぁ~~………」

ギュッと再び翔真の肩に手をかけ抱きつく。

「よしよし。」とそっと背中を擦りながら肩に回された腕をそっと離して、布団の中へ手をしまってあげると、
「ぐがぁー」とまたイビキをかきはじめた。

そっ……と髪を撫でながら数秒間微笑みを未茉に向けた後、出ていった翔真のそのスマートな姿に、、、


「もーーっ!!!!なななんなの~~あれ……あたしもやられたいっ!!」
「白石さんずるーいっ!!私もあんな彼氏がほしーいっ!!!」
二人のラブラブぷりを間近で見せつけられた女子達のボルテージは最高潮に達し失神寸前だった。



一方、その頃、翔真から返されたシャツを受け取った不破は、

「よだれでベタベタじゃねぇーかっ!!あのクソ女っ!!!」
お気に入りのシャツがシミになっててぶちギレているのであった・・・。