「おまっ…さっきから思ってたけどこんな女相手になんつーデレた顔してんだ!?だっらしねぇ。鏡で見てみろ!!こっちが恥ずかしいぜ!!」
「あ、不破さんそのシャツ借りてもいいですか?」
「聞・け・よ!!人の話!!!」
クスクスと小さく微笑む翔真に、渋々シャツを貸して何に使うのかと思ったら、翔真はティシャツ一枚で彼女に羽織らせるものがなかったようで、
「ありがたくお借りします。」
不破が羽織ってたシャツを受けとり、未茉の体にかけて慣れたように自分の胸を貸す。
それがまた心地良さそうな顔して寝ているの彼女の頭に微笑むように顔を乗っけてる。
「ダイソンの掃除機みてぇだな。その女」
「はっ??」
「ずっとうるせぇーのに充電きれたら急にピタッって静かになりやがって。」
「例え話が・・・」
(寝顔は別人みたいだな。黙ってりゃまぁ可愛いのか……?)
「今、未茉ちゃんのこと可愛いと見とれてませんでした?」
「ちげーよ!!誰がッ!!!」
相変わらず鋭い洞察力に不破は思わずギクッとするも、
「相変わらず分かりやすいですねー。」
ジロッと疑惑の眼差しが注がれ、泳いだ視線は自分のスマホにやると、
「くっそぉおおお!!ざけんなよなっ!!!」
突如大声を出してスマホを地面に叩きつけ投げる。
「どうしました?」
急にビックリした…と翔真は目をぱちくりさせると、
「SNSだよ!!!SNS!!この前のインターハイの王子戦で星河に怪我させちまったんだよ!!そうしたらよー、アイツの熱烈ファンから毎日毎日DMの嵐、個人アカウントは文句と脅迫で炎上!!マジありえねぇ!!!腹立つ!!」
「大変ですね…」
「相手が悪かったぜ!クソ…!!知ってんだろ?同じ東京なら星河健。去年のMVP。女子がみんな虜のバスケ界の貴公子だとよ!」
「…はい。やっぱり上手かったですか?」
「おー、ハンパじゃねーよアイツは昔から。つい勢い余って怪我させちまったけど。まぁだから勝てたようなもんだぜ…。アイツの怪我がなきゃ負けてた。悔しいけどな。」
後味悪そうに珍しく弱気に話す不破でさえそう嘆く相手なんだろうと思うと翔真は余計に思うことはあった。
…未茉の寝顔を見ながら。



