「翔真!写メ撮ってー!!」

‘オッケー’と頷く翔真はスマホを用意すると、結城達と一緒に花火を振りながら光の絵を書いて写メを連写させる。

「ガキくせぇな。あの女。」
無邪気に笑いあう未茉を見ながら一人後始末をする不破は、

「どぉー?ちゃんと撮れてるー?」

花火を振り回しながら楽しみに戻ってくる未茉が、
「すげぇ!!メイトクバスケって書けてる!!」
「あれ?でもこの最後のぐちゃぐちゃ何?」
「ボールを書いてみたんだけど、うまく書けなかった!」
「あははっ」
スマホを覗きこみ二人で無邪気に顔を近づけて写真を確認しながらはしゃいでる姿を見て、
「デレデレしやがってよ。」
あんなに顔をくしゃっくしゃにして夢中で笑う翔真なんて見たことがなく呆れる反面、少し驚いていた。


「なっ、不破もかっこつけてないで花火一緒にやろーよっ!!」
未茉が腕を引っ張って誘うも、
「気安く呼ぶな!!触んじゃねぇ!!引っ張んな!!」
(俺様はぜってぇ騙されねぇぞ!!こんなガサツ女に!!)

「白石、翔真ー!俺らそろそろ行くわっ。不破さんお疲れ様でした!」
疲れがピークに達した結城と三上は挨拶しながら立ち去ると、
「おう。お疲れ」
アイツらはちゃんとしてるな。と不破は呟きながら、だるそうにがに股で座り花火に火を着けた。