「明日の夕食は外でバーベキューだってぇ!!!超ー楽しみだなぁっ!!肉ぅッ!!」

合宿の一週間の日程表を見ながら未茉はずっとウキウキしてると、
「いつも元気ねぇー白石さんはぁ。この壮大な大自然の中、これから地獄のようなランニングが待ってるのに。」
「ほんとほんと。」
更衣室では一年女子みんなから着替えながら冷ややかな視線をまた送られる。

「えーっ!だってこんな大自然でいつもと違う景色の中走れるの超ー気持ちいいよっ!!さいっつこぉおおー!!」
ジョキングポーズをとりながらはしゃぐ未茉はみんなに言うも、

「ないない~!せっかく軽井沢来たんだから観光したぁいっ!」
「ホントだよ~アウトレットいきたぁいっ!!」

買い物・・・あまり興味のない未茉だった。だが日程表をよくみると

「あれ?でも三日目の昼間は自由行動の時間少しあるから行けるんじゃん?」
「えっ!?ホント!?」
「うん。ほら。」
彼女達に日程表見せると嬉しそうに‘きゃあきゃあ’と声を弾ませている。

「何しよっかなぁっ!!自由行動!!」
更衣室を出て上機嫌に鼻唄を歌いながらスキップで体育館に向かうと、BIG3を見つけ、
「あっ、ねぇねぇお前らは自由行動何するの?」

「自由行動ねぇ。まぁそん時の気分だな。疲れてりゃ寝るし。疲れてなきゃ遊ぶし。」
「翔真なんか絶対に寝そうだよな。監督も張り切ってるし。」
結城と三上は軽井沢にまるで興味がないのか、つまらない反応に

「えーっ!なんだよっせっかく軽井沢まで来たんだからみんなで計画たてて遊ぼうぜっ!!」
「俺らはバスケの合宿に来たんだろっ!!」
ぶーっ!!と頬が膨れる未茉に、翔真だけはにこにこしながら

「うん。遊ぼ。」

「えっ!?翔真、遊んでくれんの!?」
「うん。未茉ちゃんスカート持ってきた?」
「へ・・・?スカート?」

「デートしよ。」

ニコッと微笑みながら誘う翔真に、
「デートぉ?」
「うんそう。未茉ちゃんの行きたいとこ一緒に行こうよ。」
「ふーん。それなら悪くないなぁ。」

「出たぁ・・二股女の上から目線!」
結城がひきつりながら言うと未茉に叩かれた。