軽井沢の観光地にはヨーロピアンな建物が建つも東京とは違い背の高いビルもなく、山や森林も見渡せ喉かな田園風景が続いてくバスに乗り降り立つと合宿所にたどり着いた。

「すっげぇええっ!!空気が澄んでるー!!ひゃほぉーい軽井沢だぁーいっ!!」

肌にまとわりつく湿度の少なさと出迎えてくれる心地よい風にバスからジャンプして両手をあげて大きな声で未茉が飛び降りた。

「は・恥ずかしい奴・・」
「他人のフリだな。」
結城と三上は新しい場所に行くと妙にはしゃぐ未茉のテンションに呆れながら見ていると、


「まさか合宿所まで一緒だとはなぁ?」

不破が合宿所の玄関からチームジャージ姿で出てきて翔真の元へやってきた。

「不破さんもここですか?」
「そーだぜ。毎年うちはここ。」
「いいですね。」

「キタロー!!おいっ結城三上!みんなで到着写メとろうよっ!!」
走りながらやってきた未茉は後ろからジャンプしながら「「わっ!!!」」二人を確保するように掴み、

「あっ!翔真ー!翔真もっ!!」

「うるせぇ女・・」
思わず不破の口から出てしまった言葉に翔真はクスクスと笑いながら、
「可愛いでしょ?」
「あ?まさかオメェの女か?」
「さぁ。」
と意味ありげに微笑んでると、

「あっ!不破じゃん!!」
「よ・・呼び捨・・っ」
さっき知り合ったとは思えない程の馴れ馴れしさとまさかの呼び捨てに絶句する不破に

「ちょーどいいや!!写真撮ってよ!!」
「だっ…誰が撮るかっ!!!俺は愛知を代表するカリスマエースでなぁ」
強引に押し付けられたデジカメを突っ返すも、

「すみません。一枚だけお願いします。」
「高くついてもしらねーからなっ。」
翔真がお願いするとチッと舌打ちしながら渋々受けとり、みんなで集合しながらポーズをとると、

「ちゃんとブレずに撮れよなー!不破!!」
「・・・!!!」
そう言われ、女でも関係ないからぶっ飛ばしてやろうと心に決めた不破なのであった・・・。