「お、来た来た。」
「全くどこ行っても問題児だな。」
未茉が明徳のバスケ部の車両に戻ってくると、結城や男バス部員達が冷ややかな視線で出迎えると、

「白石は野球選手にもなれるんじゃないか?」
さっきの飛び込みジャンプを見ていた二年の男バスキャプテンの橘は優しくそう言うと、

「侍、イケますかねー!?」
シュッシュッ!とバットを素早く振り回す真似をすると、
「じゃ今日で退部ってことで。」
本を読みながら前原は冷たくまとめると、
「「あははは」」とみんなに笑われた。

「冷たい・・・」
しょんぼりしながら席に座ると未茉の荷物をしまい終えた翔真はもうすでに窓に寄りかかり寝ていた。

「キタローさっきはごめんね。キタローまで巻き込んじゃって。」
未茉は翔真の体に腰に巻いていた自分のパーカーをかけながら前の席にいたキタローに謝ると、
「大丈夫……」
首を横にふり、(優しい……)とその光景を見ながらジーンとするなのであった。


「あれ?それ神様の雑誌か?」
キタローの隣で今日発売の高校バスケットボールのを雑誌を読む三上の開いてたページに、

「神様って・・・」
さっきの男が載っていたので、思わず三上から雑誌を取り上げると、
「見てるのに・・・」
イラッとする三上に、
「あたしさっきこの人に会った。」

「「えっ!!?」」
その言葉に結城と三上は驚き飛び上がった。
「破壊王……?不破竜之介?」
デカデカと特集されてる記事を口に出して読んでくと

「今回のインターハイでも名古屋はベスト4だし、この不破はベスト5で全国トップ3には入る指折りの選手だぞっ!?」
「中でもリングにぶち当たるダンクはかなりの迫力でリング何回も壊してんだぜ?」
「へぇー、それで破壊王か。」
「やべぇ見てぇ!!どこで会ったんだよ!!」
ずっと憧れの全国切ってのスタープレーヤーに興奮気味で結城は食いつくと、


「さっきあっちで踏んづけた。」

「・・・・!!!」

未茉が平然と言うと三人はビビっていた。