いよいよ八月に入り本格的な暑さに体がだらけそうになる中、合宿が始まる前に宿題を終わらせようと、三上の家でBIG3は集まっていた。
「はぁぁあっ!!?」
家中に響き渡りそうな大声で結城は驚いたのだ。
「声デカ……」
翔真は耳を塞ぐも、三上でさえ驚いていた。
「てっきり俺ら付き合ったのかとばかり思ってたよ。最近翔真幸せそうだったし。」
さすがの三上もそう言ったくらい、翔真の報告は二人に衝撃を与えたようだ。
「星河兄も好きって・・アイツは舐めてんのかっ!!?」
怒りで頭に血が上った結城は壁に教科書を投げつけながらキレる。
「翔真、他に女はいっぱいいるよ。」
冷静に他を勧める三上に、
「いねー。」
あははっ。と翔真は笑った。
「「・・・・。」」
何を言っても無駄なのか・・翔真の益々ほんわかした幸せ笑顔に二人はただただ呆れた。
「目を覚ませ!翔真!!」
このままじゃいけないと結城は翔真の両腕を力いっぱい掴み、
「お前は騙されてんだよ!白石に!!」
「だまさ・・・?」
「そうだっ!‘星河さんも好きだけどぉ、あぁんっ翔真も捨てられなぁーーいっ!’ってあっさり二股宣言されてんだぞ!?」
「・・・・。」
その如何わしいキャラが未茉とは似ても似つかず今イチ想像がつかない翔真だったが、
「うん。そうだけど」
「「!!?」」
了承済と言わんばかりの言葉に二人は再び度肝を抜いた。