「好きにさせちゃダメ?俺のこと。」
「好きってーーーどっ…!」
言いかける唇を塞ぐように翔真は体を伸ばし軽くキスをしてくる。
あ……
でもこの間のポッキーキスとは違う。
とっさに閉じていた目をゆっくり開けると、何か言いたげで少し怖がったような目をした翔真と目が合った。
「そんな目……するなよな…」
翔真の瞼に手を伸ばして触れると、その手を優しく引き、起こして向かい合わせに座らせ、
チュッ……て音をたてて軽くまた唇に口づけると、驚く未茉に翔真はおでこをくっつけ、目を合わせて微笑んでまたチュッって軽いキスをしてくる。
「ははっ……」
思わず未茉から溢れた笑みを見て翔真も微笑む。
前髪を優しく撫でて、次はおでこにキスして、
瞼にキスして、
頬にキスして、
鼻にキスして、
最後にまた唇に戻ってキスを翔真はしてくる。
優しくそっとあと引くようなキスが心の中にゆっくり染みてくるように入ってくる。
好き。好き。ってたくさんの溢れる‘好き’を伝えてくれてるみたいに。
「……好きって伝わってきた。」
たくさん伝わってくる気持ちに未茉はその想いに落ちていきそうになる自分に翔真の胸に顔を埋めた。
「……うん。」
包むように腕を回してくれる翔真の温もりに未茉は気持ちを確かめるように目を閉じた。
ずっと一番側で大事にしてくれてたことも分かってるし、分かってたけどこんなに想われてたなんて知らなかった。