「やっぱり本当なんだ…!?」
「え?」
「翔真があたしに」
「ああ、イチコロでメロッメロだっけ?」
ベッドに顔をつけて寝そべる未茉と目線を合わせ、彼女の手を握り、
「そう。その通りだよ。」
「……!!」
二回も認めた翔真に未茉は驚きと動揺を隠せなかった。
結城と翔真母に言われてもどこか半信半疑だったが、絶対に嘘なんかつかない本人が自分を目の前に言うのなら間違いないのかもしれない…とようやく確信したのだ。
「どこが!?」
「全部。」
満足そうに即答する翔真にまた驚く。
「本当に?いつから?」
「出会った時から。」
「へー。なんで?」
「変わった可愛い子だから。」
「なんだそれ!あんま嬉しくねぇっ」
「あははっ。」
いつもみたいにふんわりとした優しい笑みの翔真を見て、
(なんか……コイツに想われてるって知っただけで胸がキュンとするぜ・・・)
「基本お前は甘ったるい空気だすもんな…」
ふわふわの髪型は綿菓子を連想させ、ゆっくりとした口調からか余計にそう思え、未茉は一人で自分の気持ちを確かめるようにぶつぶつ呟く。
「??」
ベッドに横たわりながら伸ばした腕に顔を乗せて未茉の目を見る翔真の目は、今日は少しだけ照れくさそうに見えた。
「どのくらい好き?」
「例えられないな…」
「そうなんだ。」
ちょっと残念そうに‘なんだー’と唇を尖らす未茉に、
「俺のこと好き?」
「分かんない……」
たった数時間前まで大好きな友達だと思ってた相手が急に自分に恋されてるなんて軽いパニックだ。